マイホームを購入した場合は、毎月ローン返済に追われます。また、子供たちの教育費がどんどん増える年代です。子供たちが、高校、大学と進学するにつれ、教育費が、家計を圧迫するようになります。家のローンや教育費に負われて、計画通りに貯蓄することが難しいころでもあります。
一方で、20代や30代には感じなかった「老いの接近」を肌身に感じる年頃です。20代では、自分の老後なんて想像すらできませんでした。30代になると、「老いが近づきつつあること」を感じました。しかし、40代になると、自らの老いをひしひしと感じるようになります。
この時期に、自分の老後の設計、特に資産形成の計画を立てるかどうか、準備をするかどうかが、あなたやあなたのご家族の第二の人生が、どのようなものになるのかが決まってくるといっても言い過ぎではありません。
ここでは、40代の老後の資金計画の一助となるiDeCoの活用法についてご説明していきます。
40代の人が、老後の資金計画を立てる際に気をつけたいポイント
iDeCoは、個人型確定拠出年金のことで、税制上のメリットがある私的年金のことを言います。iDeCoを活用することで、税制上のメリットを受けながら、老後の資産形成を図ることが可能です。
iDeCoでは、月々の掛け金が全額所得控除、運用益が非課税、受取り時にも所得控除という大きなメリットがあります。もちろん、60歳になるまでは引き出せないというデメリットもありますが、老後資金に手を出さずに手付かずのまま置いておけるというのは、逆にメリットとも言えます。
特に、収入が増える40代にとって、掛け金が全額所得控除というのは大変効果的です。しかし、支出も増える時期でもあるので、資産運用は、家計を圧迫しない程度にしておくことが賢明です。
支出が増える40代のiDeCoの運用法
40代では、リスクを抑えながら、資産の増加を目指すという方向性が望ましいと言えます。
iDeCoには、定期預金や保険などの元本確保型があります。しかしそれらだけでは資産の増加はあまり望めません。更に、インフレ率や手数料を差し引かれることを考えれば、元本確保型だけでは、老後の資金を大きく伸ばすということは難しいです。
それらをメインにしながら、ある程度のリターンが望める「バランス型投資信託」を運用するといいでしょう。バランス型投資信託であれば、元本確保型に比べると、ある程度以上のリターンを期待することができます。それらを上手に組み合わせるといいでしょう。
もし、あなたが投資初心者で、どんな組み合わせでどんな商品を選べばいいかよくわからないのであれば、ネット証券会社などでは、無料のウエブセミナー、あるいはロボアドバイザーによる銘柄選びのサポートをしているところがありますので、それらを大いに利用するといいでしょう。
40代・リスクをとった運用ができる最後の10年!
60歳でiDeCoで運用した資金を引き出そうと考えているのなら、原則として10年間の通算加入者等期間が必要となります。
もし、40代からiDeCoを始めたなら、運用期間は約20年です。50代になると、なかなかリスクをとる運用は難しくなります。50代以降になってから大きな損失を出したら、その損失を取り戻すのは至難の業となります。40代であれば、まだまだ損失をカバーすることも可能です。
従って、40代というのは、リスクをとった運用ができるラストチャンスといえるかもしれません。ある程度のハイリターンにチャレンジできます。
前項でご紹介したバランス型投資信託は、経済状況の変化に応じて資産を買い入れる割合を自動的に調整してくれるようになっているので、手間がかかることなく任せておけます。投資ビギナーさんでも安心なのです。
さらに、バランス型投資信託の中のターゲットイヤー型投資信託は、退職する年齢が近づけば、リスクを逓減するよう、自動的に資産配分が変更されるようになっています。
ターゲットイヤー型投資信託は、投資信託の名前の最後に西暦を表す数字が付いています。この数字の年に、保有者が60歳になると想定して資産配分が設定されているので、あなたの退職年に合わせたものを選ぶといいです。
40代の方は、公私ともに多忙を極めてはいると思いますが、充実した日々を送っておられることでしょう。しかし、忙しさにかまけず、しっかりと将来設計を立て、それに合わせた資金計画を準備することが、第二の人生をどう過ごせるかにかかっています。
まとめ
老後の資金形成においてはとても重要な年代である40代の、iDeCoの活用方法をまとめました。
日々の生活や日々のお金の流れに飲み込まれず、また忍び寄る老いを恐れず、果敢に、そして綿密に老後の資金計画を立ててくださいね。
iDeCoは、きっとお役に立つことでしょう。
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